2014/01/25

やさしく,たくさん

元ジャパンタイムズの編集長で,現在はNHK「ニュースで英会話」でおなじみの伊藤サムさんは,ご自身の公式ホームページ 「英語の世界」 (こちら)で,

「大学まで10年間勉強しても英語ができない理由」 を次のように指摘しています。
① 基礎に習熟しないうちに(基礎語句の理解があやふやで,文のパーツを組み立てる力がついていない段階で),
② 上級教材に進んでしまい(辞書を引けば訳すことはできるので,英語を理解できたと錯覚してしまう),
③ 上級教材は難解で,量をこなせない(英語そのものに接した量が決定的に不足)であろうと思います。

そのうえで,伊藤サムさんは,「やさしく,たくさん」 という英語学習法をすすめています。

これを,「やさしい英語を,たくさん(or 繰り返し) 聞いたり読んだりして (話したり書いたりして),だんだんとレベルを上げていくこと」 と定義しておられます。

さらに,その良いところとして,次のようにも言っています。
① 基礎を復習しつつ進むことになるため英語力に背骨ができる
② やさしい英語ならばなんとか訳さずに理解することができ,英語を英語のまま理解する理想的な学習姿勢
③ やさしいから英語に接した量が飛躍的に増える
 

浦和英語塾でもこの3月から,中学英語の教科書を徹底マスターすることを目指して少人数クラスを設けました。

教科書のいいところは,課を追うごとに新たな文法項目がひとつずつ加えられていくことです。

裏を返せば,その課までは文法項目を制限してくれているので,叙述の流れに乗りながら英文を読むことができるのです。(教科書の文法項目はこちら

逆に1ページの中にあいまいな文法項目が,あまだれ式に出てくるようでしたらどうでしょうか。内容を追った読み方ができず,おもしろくないばかりか,効率的ではありませんね。

焦らずに基礎からこつこつと積み重ねていったほうが結局は近道だったということもあるのです。