勉強にはゴールがある。目標と言い換えてもいいだろう。何のために自分は勉強するのか。何のために生きるのか。それは自分の幸せのためだったり、内的な満足を得るためだったり、人生を豊かにするためであったりするしかし、そのゴールはえてして抽象的で遠くかすんでしまいがちだ。人間は意志が弱い動物だから続けるためには、遠くにある本当の目標に代わってすぐ目先に仮に目標を設定することもある。
資格試験を突破しようとか、大学に合格しようとか、点数をアップしようというのが仮の目標だ。人はとりあえず仮の目標に向かって努力する。なかにはそれに夢中になるあまり、仮の目標を本当のゴールと錯覚してしまう人もいる。
だが、大学に合格したり、資格試験に合格したりすることだけがゴールではなかったはずだ。それらは、本当の目標に到達するための単なる仮の目標に過ぎないのです。
伊藤真「夢をかなえる勉強法」(サンマーク出版)