2024/07/20

 

" 学ぶことは、自分が人間として今ここで生き、存在しているということと分かちがたく結びついている。しかしその学びは、決して完成しない。ひとたび完成したならば、次なる完成に向けて自分自身を作り替えながら学んでいかなくてならないから。その意味では人間とは、「途上の存在」にほかならず、常に道半ばなのである。学ぶことは、自分を作り替えることであり、世界を作り替えること。今このことを感覚できれば、それが一生の力になるだろう。"


小林康夫「学ぶことの根拠」
『何のために「学ぶ」のか』(ちくまプリマ―新書)