2026/01/10

あっぱれな道を歩む

紳士の道には、
厳しさとやさしさが自生する。
やさしさを守るためには、
自分に厳しくしなければならない。
ときには、相手にも厳しさを求める。
それが、誇り高き人の流儀だ。
正義ともいう。

身を正すとは、
自分の身から虚飾を排することだ。
孤立を恐れず、まっすぐ歩きなさい。
自分を信じ、誇り高く、胸を張って歩きなさい。

道で出会う弱い人には手を差し伸べなさい。
相手と同じ痛みをもつことはできなくても、
痛みを少しで共有する人間になりなさい。

相手の気持ちに寄り添い、
感情を同化させる心の揺らめきを、
日本の古い言葉では「あはれ」と言う。
「あはれ」は促音化し、
意味を強めたのが
「あっぱれ」という言葉だ。

長く続く道を
愚直に、てくてくと歩きなさい。

自分を信じて、あっぱれな道を歩む
正義の人になりなさい。

渡辺憲司著『海を感じなさい』より