至極たり前のことですが「技能」を身につけるには「練習」が欠かせません。「知識としての英語」ではなく、「技能としての英語」を身につけるには、スポーツ等と同様、練習が「ぜったい」欠かせません。成人で英語に苦労している人がいれば、それは中学・高校で英語の「知識」が「技能」となるまでトレーニングしなかった/出来なかったからなのです。
それでは、英語学習におけるトレーニングとは何でしょうか。私はそれは「音読」だと考えます。「音読は、昔、授業で随分やらされたけど役に立つの?」とお考えの方もいるかも知れません。成果がなかったという方は、音読練習の方法(質)が間違っていたか、練習の絶対量が不足していたのです。
音読練習は、意味を十分理解した題材で行わなければなりません。意味が理解出来ていないテキストをただ声に出して読んでも、なかなか効果は上がりません。そして音読する際には、子供に絵本を読み聞かせるように、大きくはっきりした声を出して読むことです。
また、口にしたものを手で書いてみるのも効果的です。目、耳、口、手、と五感をフル動員して体に英語をしみ込ませる練習を繰り返しましょう。そうしないと「技能」としての英語は身につきません。
久保野雅史当時 筑波大学付属駒場中学・高等学校 教諭
