ヴィクトール・E・フランクル
池田香代子訳
出版社より
〈わたしたちは、おそらくこれまでのどの時代の人間も知らなかった「人間」を知った。では、この人間とはなにものか。人間とは、人間とはなにかをつねに決定する存在だ。人間とは、ガス室を発明した存在だ。しかし同時に、ガス室に入っても毅然として祈りのことばを口にする存在でもあるのだ〉
「訳者あとがき」より
... 受難の民は度を越して攻撃的になることがあるという。それを地でいくのが,二十一世紀初頭のイスラエルであるような気がしてならない。フランクルの世代が断ち切ろうとしていて果たせなかった悪の連鎖に終わりをもたらす叡知が、今、私たちに求められている。そこに、この地球の生命の存続は懸かっている。...
2002年9月30日池田佳代子