走り始めてすぐ,ネガティブな思考が頭の中に渦巻いてくることがあります。「今日は寒いよな,身体が重いよな,足は痛くないか,腰は大丈夫か,もう止めたらどうだ,今走っている場合なのか,もうやめちゃえよ」と,悪魔のささやきが始まります。
最近は慣れたもので,これは単に体にかかる急なストレスに脳が反応して,生理的にブレーキをかけようとしているものだと了解するようなりました。こんなときはとにかく,淡々と歩みを進めるほかありません。
しだいに身体が温まってくると,心の中の小さな葛藤は,知らぬ間に消え去り,身体の力が抜けて,ふっと楽になる瞬間が訪れます。雑念が消えた分だけ,心が研ぎ澄まされてゆく感じです。
いつまでもお気に入りの音楽をいつまでも聞いていたい,空や木々の移りゆく色の変化を眺めていたい,ずっと走っていたいという気になります。ただし,そうした気持ちとはうらはらに,筋力には限界があるものだからしょうがない。今日はリフレッシュできた1時間12分でした。