英語を正確に読むためには、「品詞」への意識と合わせて「語順」を意識する必要があります。文の最初の 名詞 を 主語(S) と考えて、主語に対する 述語動詞(V) を見つける。一般動詞の後ろの 名詞 を 目的語(O) と考える。つまり 英語は 語順で 意味が決まるのです。
The hunter killed a bear. と言えば「猟師が熊を殺した」ことになり、A bear killed the hunter. と言えば「熊が猟師を殺した」ことになる。He gave the boy a dog. とあれば「少年に犬を与えた」のだし、He gave a dog the boy. とあれば、いかに非人道的でも「犬に少年を与えた」という以外の読み方は不可能である。
「猟師が熊を」と言っても「熊を猟師が」と言っても、助詞が変わらないかぎり意味に差の生じない日本語とは違って、英語では動詞に対し名詞が前後どちらの位置を占めるか、動詞のあとの2つの名詞がどういう順序で並ぶかが、意味の重要な差と対応する。 (参考:伊藤和夫『英文解釈教室』)