劇場で公開された一年程前には,一緒に映画館で観ようかと話してはいたが,結局は行かずじまいだったからだ。
「へー,そうなの,じゃあ観てみる。ドラマなら『とんび』は観てるよ」
映画があることは知らなかったようなので,電話した甲斐はあった。
1964年という年は,母親が僕を生んだ年で,言ってみれば「特別な年」なのである。
劇中では,東京オリンピックの「東洋の魔女」(女子バレー)の決勝戦が始まろうかという時に,小雪が吉岡君の子どもを無事出産したが,その前日,僕もこの世に生命を授かっていた。
主演の堤真一や薬師丸ひろ子も僕と同じ年だから,きっと特別な思いもあったんじゃないかと思う。泣かせる映画でした。涙もろくもなりました。
最後に,とっても印象的なセリフがあったので,書き留めておきます。
むつこ(堀北真希)が菊池先生(森山未来)を,親代わりの堤と薬師丸夫妻に紹介した際の,宅間先生(三浦友和)のセリフです。
一言だけ言わせてください。今は皆が上を目指している時代です。皆が豊かで便利な暮らしをしたいと思っている。医者だってそうだ。みんながなりふり構わず出世したいと思っている。しかし,菊池君はそれとは違う生き方をしている。私は不思議に思って聞いてみたんです。血気盛んな若者がなぜ出世を望まないのか。彼は「うれしいから」だと答えた。お金持ちになるより人の安心する顔を見るほうが「幸せ」だと。幸せとは何でしょうね?
明日は,先月末からスタートした主に社会人の方を対象にした「土曜日限定 やり直し中学英語 読解・音読教室」 があります。
浦和英語塾のホームページでも来週には詳細をアップしますので,興味のある方はぜひお問い合わせください。